フローリングにはフローリングの、畳には畳のそれぞれの掃除の仕方があります。畳を長持ちさせるためにちょっとしたコツをつかみましょう。
1. 畳を知る
畳は日本の伝統的な床材です。芯となるわらを縦横に重ね、糸で縛った板状の畳床(たたみどこ)に、イグサで編んだ畳表(たたみおもて)を被せ、縁(へり)で留めたものが畳となります。一般的なサイズは幅が3尺(910mm)、長さが6尺(1820mm)ですがマンションや地域によって異なるため定義はありません。関東を中心したエリアでは「田舎間(江戸間・関東間)」、名古屋を中心としたエリアでは「中間(中京間)」、京都を中心とした関西エリアでは「京間(本間・関西間)」が多く使用されています。最近では琉球畳(縁無しの正方形の畳)がインテリアとして使用されているケースも増えてきています。
2. 畳の水拭きはNG
畳の構造は、畳床に畳表(たたみおもて)となるイグサを被せています。畳の表面にはイグサを守るための防汚加工がなされているため水拭きはNG。どうしても、水拭きがしたいときは、固く絞った雑巾を畳の目に沿って拭いてください。目に沿わすことでゴミやホコリも取れます。なお、水拭きは晴れた日(風通しのよい日)に行いましょう。
3. 掃除機は畳の目に沿って
掃除機を掛ける場合は、畳の目に沿ってかけましょう。イグサの表面を傷つける原因になったり、ホコリがうまく吸い取れません。丁寧にかけるとよりゴミやホコリの他にダニのフンや死骸も吸い取れます。
■コーヒーなどをこぼした場合
乾いた布などで汚れを吸い取る。
汚れ箇所に水をかけ、その上から布を充て、軽くたたく(汚れと水を吸わせる感じ)。
押し当てるだけ。ゴシゴシこすらないのがポイント(汚れが広がる)。
その後、畳を乾かす。
■油分を含んだ汚れの場合
薄めた中性洗剤を布に含ませ、拭き取る。
布は固く絞りましょう。一番よいのは脱水したタオルくらいカラカラのタオル。
■カビが生えた
エタノール(消毒用アルコール)があればスプレーしてしばらく放置してその後乾いた布で拭き上ける。
カビが生えた一番の原因は湿気です。換気を良くしてそれ以上の発生を防ぎましょう。
■ダニ対策
畳を干す(畳を上げるでもOK)。
畳表と裏に掃除機を掛ける。
たったこれだけでも効果は期待できます。もし、アレルギーがなければ市販の防虫シートを床と畳の間に敷くのもオススメです。
■長持ちさせる方法
こまめな換気(カビやダニの発生防止にも効果があります)。
1年に1度、特に梅雨が過ぎた夏に畳を干す。
4年に1度、畳表(いぐさ)を交換する。
畳は適度な弾力と保温性があります。大事に使って長持ちさせましょう。